八王子の南大沢駅の周辺には、ショッピングのできる施設や、図書館などの公共施設が集まっていて、用事で訪れることが多いのですが、駅前から西へ少し足をのばすと、鑓水という地域があります。
その昔、輸出用の生糸を横浜へと運ぶための道として栄えたという、「絹の道」。
鑓水という地域は、その道の途中にあり、生糸商人が暮らしていたといいます。
現代では、住宅地や大学、ショッピング施設などの開発が進み、便利さを備える一方で、一歩踏み入れると、豊かな自然が残っており、古民家などの重要文化財など、昔ながらの面影を残している地域でもあります。
ある日、南大沢で用事を済ませた後、鑓水の方に訪れ、「鑓水公園」を散歩しましたので、ご紹介します。
入口には大きな広場や休憩スペース
鑓水公園の入り口にやってきました。
南大沢駅からは徒歩約30分、隣の多摩境駅からは約22分程度と少し遠くなりますが、バスでのアクセスも可能です。
駐車場も6台完備されています。
見晴らしの良い広場があり、周辺の景色を見渡せるようになっています。
大きな木の下には、テーブルも設置されています。
天気の良い日、ピクニックをしたら気持ちよさそうですね。
この広場の近くに公衆トイレや自動販売機も設置されています。
眺望スポットに繋がる散策路
鑓水公園には、いくつかの眺望スポットが設けられています。
里山の地形を活かし、景色の良いスポットに繋がる階段や坂、散策路などが整備された形となっています。
まずは、入ってきた広場から、西の坂を進むことにしました。
なだらかに曲がるように設けられた階段なので、息切れすることもなく、ゆっくりとのぼることができます。
そこから、富士見の路と呼ばれる散策路に入っていきます。
多摩丘陵から富士・箱根に続く街並みや山並みを望むことができる、と案内板にはあったものの、残念ながら、木々が生い茂っていて、その風景を見ることはできませんでした。
時期によっては、木々が伐採されて視界が開けている可能性もありますが、夏など日差しが強い時期は、この方がかえって快適に散策しやすいのかもしれませんね。
途中の道には、ベンチも設置されており、休憩もできます。
足元に目を向けると、草がびっしりと生えていたり、苔がむして、ふかふかした地面だったりと、足の裏に感じる感触もさまざまで、楽しく感じました。
この散策路を抜けると、鑓水公園橋がありました。
橋の上には、ちょこんとかわいらしく佇むタヌキの像を見ることができます。
現在でも時々、この辺りで野生のタヌキを見かけますが、昔にはもっと多くのタヌキが見られたのでしょうね。
子どもたちも散策を楽しむ公園
私が訪れたのは、ちょうどドングリが落ちている季節。
いくつかの種類のドングリを見つけることができました。
私が訪れた時には、ちょうど近くの保育園の園児たちも散歩に来ていて、どんぐりに大はじゃぎしていました。
坂や階段も、急な斜面というわけではないので、小さなお子さんにとっても歩きやすいようです。
広場の方へ向かって、のんびりと散歩するネコの姿も。
ゆったりとした時間が流れていますね。
遊具で遊びたい時は、隣の伊丹木公園へ
鑓水公園には、子どもが遊べる遊具の設置は無いようでした。
ですが、すぐ隣にある伊丹木公園には、ブランコ、すべり台、砂場などが揃っていました。
走り回ったりするのにも十分な広さの公園です。
鑓水公園で自然散策を楽しみつつ、遊具で遊びたくなったら、伊丹木公園に来るというのもいいですね。
里山の地形を活かし、緑の中の散策を楽しめる作りになっている、鑓水公園。
周辺の住宅街に続く橋や、遊歩道にも隣接した公園なので、近くに住んでいる方々が、生活の中で自然と通る公園でもあるようです。
歴史ある鑓水という場所で、これからも昔ながらの原風景を感じられる公園であってほしいなと思いました。
今回はドングリがたくさん落ちていましたが、季節によってさまざまな表情を見せてくれそうですね。
みなさんもぜひ、ピクニックに、散策に、それぞれの楽しみ方で訪れてみてください!
鑓水公園
住所:八王子市鑓水二丁目66
アクセス:京王相模原線「南大沢駅」から徒歩約30分
京王相模原線「多摩境駅」から徒歩約22分
京王バス「鑓水公園」下車すぐ
駐車場:有6台
利用時間:4/29~8/31 9:00-17:45
9/1~4/28 9:00-16:45