遣水や織物産業の歴史を楽しく学べる絹の道資料館

八王子市鑓水にある「絹の道資料館」。

明治から幕末にかけて、八王子から横浜港を結ぶ道として栄えた絹の道。
その時代の雰囲気を伝える目的で建てられたのが「絹の道資料館」です。先日鑓水を通ったときに立ち寄ったので、今回はその様子をご紹介します。

八王子駅からバス1本でアクセス可能!

鑓水は今でも田園風景や由緒ある屋敷が残る、のどかな風景がすてきな町。

そんな鑓水の1角、絹の道史跡のすぐ近くに「絹の道資料館」はあります。最寄り駅は八王子みなみ野駅ですが、3.5kmほど離れているため徒歩で行くのは難しいでしょう。
八王子駅から行く場合は、南口から多摩美術大学行きのバスに乗り、「多摩美大前」で降車し、徒歩12分ほどでアクセスできます。

当時の面影を感じられる古いお屋敷風の建築

施設の外にはかつて土倉や排水溝があったそうで、その跡が今でも残っています。施設内は古いお屋敷風の立派な造り。
私が行った際は、小学生の社会科見学の最中だったようで、学芸員のレクチャーを傍らからうかがうことができました!事前予約すれば、団体利用もできるそうです。
また社会科見学に合わせてか、運よく生糸を蚕から作っている様子を見学できました!

1つの蚕から紡げる糸はごく少なく、根気のいる作業だということが分かりました。

鑓水や織物産業の歴史楽しく学べる◎

施設内には、絹の道や織物産業に関連する資料が数多く展示されています。
その1つが当時の鑓水の立体地図。

かつてこの1体には、生糸商人の屋敷がたくさんあったそうです。模型の縁には鑓水の民俗についても載っていて、楽しく学べました。

こちらは明治から昭和中盤にかけて大横町にあった渋谷定七商店の模型。

渋谷定七は織物買継商人で、八王子織物同業組合の初代組合長を務めたことでも知られています。
これは商店の新築の際に、定七が宮大工に作らせたものなのだとか。細かなところまでリアルに再現されていて、タイムスリップしたかのようなロマンを味わえました。
残念ながら八王子空襲でこの豪邸は消失していますが、模型だけが今に当時の繁栄を物語っているようですね。

その他にも、機織りや糸車などの実物など貴重な展示品がたくさん。

施設を1周すると、鑓水や織物産業の歴史、生糸、かいこのことなど網羅的に学習できるようになっています。

絹の道を散歩する際の休憩所としてもおすすめ!

「絹の道資料館」は休憩所として利用するにも便利です。
施設内にはテーブルが何席かあり、誰でも自由に利用できます。

また八王子や鑓水関連の本もあるので、図書や学習にも◎トイレもきれいなので、絹の道を散歩する際のトイレスポットとして覚えておくと良いですよ。

「絹の道資料館」は八王子の織物産業や鑓水の歴史を楽しく学べる場所。絹の道を利用した際の休憩やトイレスポットとして使うのもおすすめです。
八王子中心から離れていますが、ここでしか観られないものがあるので、ぜひ足を運んでみてください。

絹の道資料館
住所:東京都八王子市鑓水989-2
交通:京王バス「多摩美大前」降車後徒歩128分
TEL:042-676-4064
定休日: 月曜日
営業時間:3月から10月 午前9時から午後5時
11月から2月 午前9時から午後4時30分

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。