JR八王子駅直結、セレオ八王子にある自然食レストラン「きせきの食卓」

毎日たくさんの人が行き交うJR八王子駅。駅から歩いてすぐのところに、ちょっとした癒しのグリーンスポットがあるのをご存知ですか?

駅直結のセレオ八王子の北館9Fのエレベーターを降りると、吹き抜けの空に向かって、大小さまざまな観葉植物が枝葉を伸ばす光景が広がります。

植物の間に点々と置かれた椅子には、思い思いにくつろぐ人の姿が。

屋内にいながら、森の中で過ごすように光と緑を感じてゆったりと過ごして欲しい。
そんなコンセプトのレストランフロアに、今回ご紹介する自然食レストラン、「きせきの食卓 セレオ八王子店」はあります。

フロアにはスタッフさんの明るく気持ちの良い呼び込みの声が響いていました。

店頭の壁には、うっすらとグリーンがかった空気をキレイにする石材、大谷石が使われています。

今回伺ったのは15時頃。きせきの食卓では、16時までお得なランチ価格でオーダーできるので、昼食を取り損なってしまった時などにもありがたいお店です。

安心安全のための食のこだわりを紹介

お店で使う野菜の9割以上が無農薬。お肉やお魚は国内産の安心なものだけを使用。
お米は、無農薬、無肥料を使い、調味料は全て無添加。白砂糖不使用など、厳選したこだわりの食材が使われています。

メニューは、ヴィーガン対応のものから、お肉やお魚を使ったセットまで、バラエティ豊かなラインナップ。

それもあってか、お店には女性だけでなく、ヴィーガンの男性や家族連れ、サラリーマンなど、幅広いお客さんが訪れます。

本日の畑、海、山セットは、2週間おきに変わります。

お料理の要である食材、玄米と塩、味噌のセレクトはこんな感じです。

ん??伊勢神宮の神田から突然変異で生まれたお米の「イセヒカリ」とは!?

後日調べたところによると、伊勢神宮の神事に献上されるお米を栽培する田んぼ「神田(しんでん)」では、何年もの間コシヒカリが栽培されていたそう。

ところが神田が台風に見舞われた1989年。田んぼのコシヒカリはほぼ全滅に。その田んぼの中央で2株だけ残った稲株が「イセヒカリ」と名付けられたのだとか。

特性としては、稲は茎が太く、倒れにくく、病害虫に強く、自然栽培に向いていて、味わいもコシヒカリと全く違うそうです。

突然変異といっても、自然要因で生き残り、災害に強い特性や違う食味を持つようになったというのが、いのちの力強さを感じさせるような由来ですね。

お塩もお味噌も、手間をかけて作られた貴重なもののようです。

グルテンフリーの方向けに、小麦の使用一覧表もありました。

素材の味を引き出したランチセット

店長さんおすすめの「野菜のグリル」のランチセットにサラダとスープを付けて注文してみました。

野菜グリルセットの内容

  • 野菜のグリル 甘酒味噌ソース
  • 本日の副菜3品(白菜の生姜煮、カボチャの煮物、豆腐クリーム)
  • 人参ラぺ
  • 無農薬無肥料玄米ごはん
  • 重ね煮の味噌汁
  • スープ&サラダ付(+440円)


まずは右上の副菜、白菜の生姜蒸しからいただきます。
白菜がとろとろでおいしーい!味付けはシンプルなのだそうですが、白菜の香りと旨味が引き出されていて滋味深い味わいです。

その下のかぼちゃの重ね煮サラダも自然な甘みと旨みがよく感じられるお味です。

白菜とかぼちゃの小鉢は両方とも、重ね煮という料理法で作られています。
素材を一定の順番で層のようにお鍋に重ねていく調理法で、お鍋の中でそれぞれの食材が持つ力が調和し、互いの旨みを引き出し合います。砂糖も化学調味料も必要なく、最小限の調味料で驚くほどおいしくなるお料理。

私は以前に何度か食べたことがあり、自分で作ってみたこともありますが、結構手間がかかるんですよね。地元で食べられるのがうれしい。

キッチンでは、スタッフさんが鍋の火のあたりや時間にこまめに気を使って、重ね煮を作っていました。さりげない小鉢にも手間ひまをかけ作られています。

続いては、メインの野菜のグリルへ。
あたたかい甘酒味噌ソースは、風味豊かで、甘酒の持つ自然な甘みとお味噌がベストマッチ。

野菜は、サツマイモ、ズッキーニ、人参、玉ねぎ、ごぼうなど。寒さを感じる秋冬には、ぜひ食べたい根菜たちが一度に美味しくいただけます。オーガニックお野菜は栄養も満点!

そしてお味噌汁も重ね煮で作られています。メニューにあったように、本州では珍しい種類の生味噌が使われているのでしょう。主菜が引き立つスッキリとしたお味。

左上にあるのは、お豆腐のクリーム。
クリームといっても動物性のものは一切使われておらず、甘くないムースのような食感。そこにえのきのソースがかかっていて、新感覚で楽しく食べられます。濃厚な甘酒味噌ソースの後に食べると、お口直しのグラニテのような存在でもあるなぁと。

人参のラペ は、人参の自然な野菜の甘みとほんのりと染み込んだ塩気の塩梅がちょうどよく、クミンがアクセントに。

そして、伊勢神宮の神田で生まれたお米「イセヒカリ」の玄米茶碗をいただきます。

玄米というとモチモチのイメージがありますが、コシヒカリが軟質米なのに対し、こちらは硬質米。一粒一粒が際立つシャッキリとした食感で、よく噛むほどに甘みと旨みが広がります。

有機の茶葉を使った茶塩を振りかけていただきました♪

本日のスープは、じゃがいも、人参、玉ねぎのポタージュ。ぽってりとした優しい薄味のスープに心もほっとくつろぎます。

食べ終わった隣席の外人のお客さんも“everything is so good!”と言っていて、とても満足そう。

オーガニックづくし!自然派ドリンクメニュー

ドリンクは自然栽培の野菜のジュースや有機ビールなど、お酒を含めオーガニックづくし。

お酒は昼からオーダーでき、夜は単品料理とお酒を合わせ、ご夫婦でゆっくり来店される方もいて、オーガニック居酒屋的な楽しみ方もできそうです。

食後に頼んだ有機コーヒーは、森林伐採をせず、原生林の木陰を利用する伝統的なシェイドグラウン栽培。野鳥を守ることに繋がり、その栽培法をする農園の支援にもなります♪

食事で体の中から元気に

店先で明るく呼び込みをしていた店長の渡辺さんに、お店のことを聞いてみました。

もともと、お店の始まりは横浜にあったヨガスタジオの運営からでした。「健康を培うには食事からのアプローチも大切」という想いのもと、きせきの食卓をオープンすることに。

渡辺店長は、元はヨガクラスに通う生徒さん。

「ヨガクラスに定期的に通うようになる前は、体が重くて、数メートル先に行くのも億劫なほど、だるさを感じていたんです」と渡辺店長。

それがヨガに加えて、食事も変えたところ、みるみる体が軽くなり、体調も良くなったのだそうです。ビフォーアフターの写真も見せていただいたのですが、劇的にヘルシーにほっそりと変身されていました!

今では、同じグループの元町のヨガスタジオでインストラクターもされています。毎日のようにお店のお料理を食べている渡辺店長は、とても生き生き溌剌とされていたのが印象的でした。

会食にテイクアウトにウーバーイーツも!

「きせきの食卓」では、お弁当のテイクアウトやUber Eatsもされています。

4名以上のコース料理(集いの食卓)を注文すれば、セレオ八王子内にあるバンケットルーム(20名ほどまで利用可能)を室料無料で使えます。

周りを気にせず済むから、お子さん連れのママ友会や、家族の集まりにもぴったりですね!(詳細はお店にご確認ください)

私は、「きせきの食卓」のお料理を食べた後は、体が重くなったり眠くなったりせずに、地に足がついたような穏やかな満足感を感じます。

優しい想いが詰まったお店で栄養たっぷり、手間ひまかけられたお料理をいただいて、心と体の活力にしてくださいね。

きせきの食卓 セレオ八王子店
住所:東京都八王子市旭町1-1 セレオ八王子北館9F
アクセス:JR中央線、JR横浜線「八王子駅」から徒歩約1分
TEL:042-686-3474
営業時間:11:00-21:30 L.O. 21:00、(ランチのL.O. は16:00)
定休日:セレオ八王子に準ずる
駐車場:330台 有

※記載情報は取材当時のものです。変更している場合もありますので、ご利用前に公式サイト等でご確認ください。